香りの散歩道


つばきの日

墨絵・朝野泰昌
毎冬から早春にかけて、赤い花を咲かせる椿。
朝ドラの舞台にもなった長崎県の五島列島は、椿の島でもあります。
「東の大島、西の五島」と並び称されるほど、ヤブツバキの自生地として知られているのです。

実は、今日2月8日は「つばきの日」。
2(に)を「つ」、8(はち)を「ば」と読んで、「つばき」という語呂合わせから生まれた記念日だとか。

椿は、花も実も、すべて生かすことができるので、古くから日本人の暮らしに欠かせないものでした。
その椿を、これからも大切に守り育てていこうと、五島の人たちが「つばきの日」を制定したそうです。

椿の実を搾って作る椿油は、天然の植物オイルなので、肌も髪もやさしく潤してくれます。
柘植(つげ)の櫛に椿油を染み込ませて、髪をとかすとツヤが出る、という昔ながらの美容法を、実践されている方もいらっしゃるでしょう。

椿油は香りに特徴があるので、「ちょっと苦手」という方のために、香りを抑えたものも作られているそうですよ。
また、近年は、ヤブツバキの花から採れる、椿酵母の研究も進んでいます。

五島には「椿の花は暖かい」という言い伝えがあり、これにヒントを得た人たちが、寒さに強い酵母を採取することに成功しました。

「つばきの日」の今日、みなさんもその魅力を見直してみませんか。

*毎週水曜日・FM山陰.他で放送中  ↓mp3です。 wmp等でお聞き下さい。


『朝野家・香りの散歩道』は朝野家提供で、

毎週水曜日FM山陰(16:55~17:00)放送、日本海新聞に掲載されます。



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